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ことのは。

マンガとか、ことばとか、コミュニケーションとか、つれづれとか。

BELOVEコミックス『ひまわり!!それからのだいすき!!11巻(完結)』

またも、途中買いしてしまいました・・・。

 

ひまわり!!それからのだいすき!!全11巻

 

 

 

なぜ、それからの~なのかというと、元々は「だいすき!!」というマンガで、今作の主人公「ひまわり」のお母さんである、「ゆずさん」の子育てを描いた漫画でした。

ひまわりは、前作でも、ほぼ主人公でしたが。

 

ゆずさんには、生まれつき軽度の知的障害がありましたが、同じく知的障害のある男性と恋に落ちて、ひまわりを妊娠しました。しかしながら、夫が事故死。シングルマザーとしてひまわりを育てていく過程での周囲の協力や、思春期に入るひまわりの心の葛藤などを描いていました。

 

そして、今作。

社会人となった、ひまわりが主人公です。

ひまわりは、かつて母を支援してくれていた福祉事務所に就職。自らが支援者となっています。

障害のある親を持つ当事者として、同じような立場の子ども達に寄り添い、成長していく姿と並行して恋模様が。

母に障害があるがゆえに、婚約者の母親から反対され破談になったり、いいかなと思う人が偏見を持っていたり、でも、一番の理解者である幼馴染は、ずっと傍にいてくれたり、、、どうなる、ひまわり!!と、なんだかんだ大きなあらすじを知っていたので、つい完結編を買ってしまいました。。。。

 

ネタバレになるのも、もったいないので、あまり書きませんが、良かったです。 私が望むハッピーエンド。 ひまわりのおじいちゃん、おばあちゃんが、ステキだったなぁ。

 

軽度の知的障害の方々は社会に出るのが早い。

 

大学進学率が高い現代、高卒で卒業する子ももちろんいるとは思いますが、それでも、社会に出るのは23~4歳ごろが大半になっているのでしょうか?

知的障害のある、なしに関わらず、就職は結構壁になります。

しかし、知的障害のある子たちは基本的には18才で(最近は、大学に近い形の施設というか、学校ができてきているようで、嬉しいです)選択を迫られます。

ゆっくり学ぶことができずに社会に出なければならないことが多いのです。もちろん、特別支援学校等では、進路に向けての授業や、実習などで指導を行っていますが、なかなか時間が足りません。

彼らは頼ることが苦手だったりもします。良くも悪くも純粋で、人間の「下心」を読むのが下手なので、彼らは、やっぱりちょっと社会的には外れたグループに巻き込まれるし、「ちょっと悪い格好良さ」に彼らも惹かれていくんだろうな、と思います。

 

自分が知っている人たちは成人後に行方不明になった方もいました。「一人暮らしがしたい」「結婚したい」と言いながら、人間関係、恋愛問題、金銭問題、酒、なまけ心、、と、まぁ、いろんな理由で仕事を辞めてしまいやすいです。そこで支援が途切れると、次の仕事に繋がりにくいんだろうなと思っています。

BELOVE読者は、ひまわりと同世代~子育て世代

ひまわり!!は、最後は皆がハッピーになりました。

途中、登場人物(ゆずさん、ひまわり、周りの人たち)の葛藤が丁寧に描かれていました。

 

ここで描かれていたことは、社会で起こっていることの、ほんの一部分だとは思いますが、BELOVEという、よく見かけるマンガ雑誌で描かれたことで、ちょうど、ひまわりと同世代から、子育て世代と20代~50代くらいの読者に読んでもらえたかな。

 

身近に一緒に暮らしているんだけどな。

 

いくら高学歴、高収入な仕事についていても、病やケガで、障害をもつ事は誰しもにあります。自分や家族、友達、誰がなってもおかしくないのです。 そして、そういう方々が身近にたくさん暮らしています。

 

気が付きにくいだけで福祉タクシーはたくさん走っているし、児童デイサービスの送迎車や、チラシもたくさん見かけます。買い物していると見かける、あの子も、あの人も。

 

生まれ持った障害も、後で持った障害も、一人で生きるのはとても大変なので、「個性だから」と端的に片づけるのは、私はちょっとできないのです。しかし、だからといって「かわいそう」なのでは決してありません。

障害があっても、なくても、一人で生きるのは大変ですし、いつも笑ってばかりはいられません。すぐにできること、時間をかけてもできないこと、手伝ってもらえばできること、色々なことをこなしながら、暮らしています。

同じことをやりたいのに、人それぞれ難易度が違います。そこにどんな時間や、道具や支援があったらできるのか、それでもできないのか、別の選択肢はあるのか、そういったことを繰り返しながら生きている。

 

ちょっと価値観を緩めて、いろんな人が、一緒に生きる、支え合って生きる、お互いに興味をもって、共感しあって生きていけると、笑える社会になるのかなと、ざっくり思います。